英検5級は、中学初級程度の英語力が目安とされる級です。リーディングとリスニングで合否が決まり、英作文や対面面接はありません。そのため、英語を学び始めた小学生が最初の目標として挑戦しやすい試験です。
ただし、単語をいくつか知っているだけでは、本番で力を出し切れないことがあります。短い英文を自分で読み、音声を聞き、分からない問題があっても次へ進む力も必要です。
この記事では、英検5級のレベル、試験内容、合格基準、勉強の進め方を、小学生の保護者にも分かりやすく解説します。最初にオリジナル例題を用意しているので、お子さんが今どこまで一人で取り組めるか確認してみましょう。
※この記事は2026年8月18日時点の情報をもとに作成しています。試験内容、日程、検定料などは変更される可能性があるため、申し込み前に英検公式サイトもご確認ください。
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英検5級はどんな試験?
英検5級は、英検協会が「中学初級程度」としている級です。家庭、学校、友達、趣味、食事、天気など、身近な場面で使う初歩的な英語が出題されます。
英検5級の基本情報
- レベルの目安:中学初級程度
- 級認定に必要な技能:リーディング、リスニング
- 試験時間:リーディング25分、リスニング約20分
- 解答方法:選択式
- 英作文:なし
- 二次面接:なし
- 任意のスピーキングテスト:約3分
- 2026年度検定料:本会場4,000円、準会場2,400円
5級の合否は、会場で受けるリーディングとリスニングの結果で決まります。申込者は、別にオンラインのスピーキングテストも受けられますが、その結果は5級の級認定には影響しません。
英検全体の仕組み、級の選び方、2026年度の日程から確認したい方は、【2026年度】英検とは?試験の仕組み・日程・級の選び方を小中学生の保護者向けに解説をご覧ください。
英検6級・7級は導入が延期されている
英検協会は、5級より基礎的な英検6級・7級を2026年度第3回検定から新設すると発表していましたが、2026年7月31日に導入の延期を公表しました。実施時期は未定です。次期学習指導要領をめぐる審議の動向を踏まえ、級の設計を見直す必要があると判断されたためです。
そのため、2026年8月時点では英検5級が最も基礎的な級です。英語を聞く活動は経験していても、アルファベットや英文を読む学習をほとんどしていない場合は、6級・7級の実施を待つのではなく、5級の内容を見て今の力で挑戦できるかを判断しましょう。次の章のチェックが、その材料になります。
3分で確認|英検5級に挑戦できそう?
次の問題は、英検5級で必要になる力を確認するために作成したオリジナル問題です。公式の過去問ではありません。保護者が意味や答えを説明せず、お子さん一人で試してみてください。
問題1|身近な単語
I have a( ). I play it after school.
- guitar
- water
- Sunday
- tall
問題2|会話の受け答え
A: How old are you?
B:( )
- I’m ten.
- At school.
- Yes, I can.
- It’s sunny.
問題3|語句の並べ替え
「私は犬が好きです」
I( dogs / like ).
問題4|聞く力
英検公式サイトの5級過去問・リスニング音源から、第1部の問題を1問だけ再生してください。
次の点を確認します。
- 2回の放送を落ち着いて聞けた
- イラストと音声を一緒に確認できた
- 聞き取れない言葉があっても、分かる情報から答えを選べた
答え
- 問題1:1. guitar
- 問題2:1. I’m ten.
- 問題3:like dogs
結果の見方
- 3問正解し、リスニングもおおよそ理解できた:公式過去問を時間を測って試す
- 1〜2問正解:間違えた分野を復習してから、もう一度確認する
- 0問正解:単語を音とイラストで覚えるところから始める
- 正解できても一人では問題を進められなかった:問題形式と指示に慣れる時間を取る
このチェックだけで合否は判断できません。正解数だけでなく、問題の指示を理解し、自分で答えを選び、分からない問題があっても次へ進めたかを見てください。
最終的には、公式過去問をリーディング25分・リスニング約20分の条件で解き、最後まで取り組めるか確認しましょう。

英検5級の出題内容と問題数
英検5級の一次試験は、リーディング25問とリスニング25問で構成されます。英作文はなく、すべて選択式です。
リーディング|25分・25問
- 短文の語句空所補充:15問
- 会話文の文空所補充:5問
- 日本文付き短文の語句整序:5問
リスニング|約20分・25問
- 会話の応答文選択:10問
- 会話の内容一致選択:5問
- イラストの内容一致選択:10問
リスニングは、いずれの問題も2回放送されます。短い会話への返事を選ぶ問題、会話の内容について答える問題、音声に合うイラストを選ぶ問題があります。

単語だけでなく、短い会話の流れも問われる
語句空所補充では、家族、学校、曜日、時間、食べ物、スポーツなど、身近な単語や表現が出題されます。ただし、単語帳の日本語を答えられるだけではなく、短い文の中で意味を判断する必要があります。
会話文では、質問に合う返事を選びます。例えば、Whereなら場所、Whenなら時、How manyなら数を聞かれていると判断する力が必要です。
長文問題はないが、英語の語順は必要
5級には、4級のようなまとまった長文読解はありません。一方で、日本語の意味に合うように英語を並べる語句整序が出題されます。
I like soccer. のように、誰が、どうする、何を、という基本の語順を理解しておくことが大切です。
英検5級の合格点は何点?
英検5級の合格基準は、リーディングとリスニングを合わせた英検CSEスコア419点です。リーディングとリスニングは、それぞれ425点満点で、合計は850点満点です。
ただし、「50問中何問正解すれば419点になる」と単純に換算することはできません。英検CSEスコアは、試験回ごとの答案を採点したあと、統計的な方法を使って算出されるためです。
過去問に取り組むときは、正答数だけで合格・不合格を断定せず、次の状態を目指しましょう。
- リーディングとリスニングの両方で正解できている
- 時間内に最後まで解ける
- 問題冊子と解答用紙を自分で確認できる
- 分からない問題があっても止まらずに進める
- 間違えた理由を、単語・語順・聞き取りに分けられる
練習では7割前後を安定して取れることを一つの目標にできますが、7割取れば必ず合格するという意味ではありません。公式サイトで公開されている過去3回分を使い、回によって結果が大きく変わらないかも確認してください。
英検5級の勉強は何から始める?
初めて英検対策をする場合、問題集を最初からすべて進めるより、公式過去問で現在地を確認し、必要な勉強を選ぶ方が取り組みやすくなります。
1.公式過去問を少しだけ試す
最初から45分間すべて解かせる必要はありません。まずはリーディングの最初の5問と、リスニングの第1部を数問試します。
ここでは点数よりも、次を確認します。
- 英文を読むこと自体に強い負担がないか
- 選択肢から答えを選べるか
- リスニングが始まるまで待ち、音声に合わせて進められるか
- 問題の形式を嫌がらずに試せるか
2.単語は音・意味・短い文を一緒に覚える
英単語だけを見て日本語を答える練習に偏らず、音声やイラスト、短い文と一緒に確認しましょう。
例えば、guitarを「ギター」と覚えるだけでなく、I play the guitar. と声に出します。英語を見て意味が分かり、音を聞いても気づける状態を目指します。
一度に多く覚えるよりも、毎日5〜10語ずつ確認し、翌日と週末にもう一度見る方が定着を確かめやすくなります。
3.基本の文をかたまりで声に出す
5級では、次のような短い文や質問を何度も使います。
- I like ~.
- I have ~.
- I can ~.
- Do you ~?
- What do you ~?
- Where is ~?
文法用語を覚えることから始めなくても構いません。まずは文全体を声に出し、単語を入れ替えて使ってみましょう。
4.リスニングは、答え合わせのあとに聞き直す
間違えた問題は、正しい番号だけを確認して終わらせず、リスニング原稿を見ます。
- 知っている単語なのに音で気づけなかった
- 質問の意味が分からなかった
- イラストを見るのが遅れた
- 一つの聞き取れない単語で止まってしまった
のどれに近いかを確認します。そのあと、原稿を見ながら音声に合わせて読み、最後に原稿なしでもう一度聞きましょう。
5.最後は本番と同じ時間で解く
単語や問題形式に慣れたら、リーディング25分、リスニング約20分を続けて解きます。
小学生の場合は、英語の正解数と同じくらい、約45分間一人で取り組めるかが大切です。マークする場所を間違えていないか、分からない問題に時間をかけすぎていないかも確認してください。

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eスポーツ英会話 eスピ!公式サイト4週間で進める英検5級対策
すでにアルファベットを読み、簡単な単語や文に触れている子どもが、受験まで4週間ある場合の一例です。英語経験や生活に合わせて調整してください。英語を読み始めたばかりの場合は、期間を延ばして構いません。
1週目|現在地を確認する
- 公式過去問を一部分だけ試す
- 知らない単語と、聞き取れない表現を分ける
- 毎日取り組める時間を決める
I like ~.などの基本文を声に出す
2週目|単語と会話表現を増やす
- 毎日5〜10語を音声と一緒に確認する
What、Where、When、Whoなどの質問と返事を練習する- 正しい英文を声に出して読む
- 1日5〜10分でも英語の音を聞く
3週目|問題形式に慣れる
- 空所補充と会話文を解く
- 語句整序で「誰が・どうする・何を」を確認する
- リスニングの3つの形式を順番に試す
- 間違えた問題だけ翌日に解き直す
4週目|本番の流れを練習する
- 公式過去問を本番と同じ時間で解く
- マーク位置と時間配分を確認する
- 新しい教材を増やさず、間違えた問題を復習する
- 試験会場、集合時間、持ち物を親子で確認する

毎日長時間勉強する必要はありません。小学生の場合は、集中が切れてから続けるよりも、短い時間で終わりを決めて、「今日もできた」と感じられる回数を増やす方が続けやすいことがあります。
英検5級のスピーキングテストは受けるべき?
英検5級の申込者は、一次試験とは別にオンラインのスピーキングテストを受けられます。一次試験に不合格だった場合や、当日欠席した場合も受験できます。
試験時間は約3分で、次の内容が出題されます。
- 20語程度の英文を音読する
- 読んだ英文の内容について2問答える
- 自分自身について1問答える
スピーキングテストは、パソコン、スマートフォン、タブレットなどを使った録音形式です。自宅や学校などから受験します。
受けなくても5級の級認定には影響しません。それでも、次のような子どもには受験する価値があります。
- 覚えた英語を声に出す目標がほしい
- 音読や短い受け答えの力を確かめたい
- 4級・3級へ進む前に話す試験を経験したい
- 筆記試験とは別の「できた」を増やしたい
5級スピーキングテストの合格基準は、英検CSEスコア266点です。一次試験とは独立して結果が判定されます。
「5級に合格するために必須だから」ではなく、英語を実際に使う小さな挑戦として考えるとよいでしょう。

初めて英検を受ける小学生を保護者が支えるポイント
英検5級では、英語の知識だけでなく、初めての試験会場で一人で問題を進める経験も必要です。保護者は答えを教えるより、子どもが本番の流れを想像できるように支えましょう。
過去問は、最初から説明しすぎない
問題を一人で進められるかも、受験準備を判断する材料です。最初の診断では、単語の意味や問題の解き方を教えず、どこで困ったかを見ます。
終わったあとに「分からなかった単語はどれ?」「音声が速かった?」「答えの場所が分からなかった?」と確認すると、必要な練習を選びやすくなります。
間違いを、英語が苦手という一言でまとめない
同じ不正解でも、原因は異なります。
- 単語を知らなかった
- 英文の語順が分からなかった
- 音では気づけなかった
- 問題の進み方に戸惑った
できなかった部分を分けると、子どもも「英語が全部分からない」と感じにくくなります。
合格を急がせすぎない
英検には年齢制限がなく、学年ごとに受ける級も決まっていません。友達が受けるからという理由だけで急がず、本人が問題を解いて「やってみたい」と思えるかも確認しましょう。
初めての英検が、英語への自信につながることもあれば、準備が足りないまま受けて苦手意識につながることもあります。受験日を決める前に、公式過去問を一人で最後まで進められるか試しておくと安心です。
英検5級についてよくある質問
小学生でも英検5級に合格できますか?受験に年齢制限はないため、小学生でも合格を目指せます。ただし、「小学5年生だから5級」のように学年だけで決めず、短い英文を読めるか、リスニングについていけるか、公式過去問を一人で進められるかを確認しましょう。
アルファベットが書けなくても受験できますか?一次試験は選択式で、英作文はありません。ただし、問題文や選択肢に書かれた英単語・英文を読む必要があります。大文字・小文字を見分け、基本的な単語を読める状態にしておきましょう。
英検5級に英作文はありますか?ありません。級認定に必要な一次試験は、リーディングとリスニングの選択式問題です。
英検5級に面接はありますか?合格に必要な対面面接はありません。申込者は、級認定とは別に、任意のオンラインスピーキングテストを受けられます。
英検5級はS-CBTで受けられますか?受けられません。2026年度の英検S-CBTの実施級は、準1級・2級・準2級プラス・準2級・3級です。5級と4級は対象外で、従来型の本会場または準会場で受験します。
過去問で何割取れば申し込んでよいですか?英検の合否は正答数だけでは決まらないため、公式な合格正答率はありません。練習では7割前後を安定して取ることを一つの目標にしつつ、リーディングとリスニングの偏り、時間内に解けるか、一人で問題を進められるかも確認してください。
5級に合格したら、すぐ4級を受けてもよいですか?受験できますが、4級では文章量が増え、過去・未来の表現や長文読解も加わります。まず4級のオリジナル例題と公式過去問で、5級から増える負担を確認しましょう。【英検4級】レベル・合格点・試験内容は?小学生向け勉強法とスピーキングテストを解説
英検5級を「英語が分かった」という最初の成功体験にしよう
英検5級は、身近な単語や短い会話を読んだり聞いたりできるかを確認する試験です。
初めて受けるときは、合格に必要な単語を覚えるだけでなく、
- 一人で問題の指示を確認する
- 分からない問題があっても次へ進む
- 約45分間、リーディングとリスニングへ取り組む
- 間違えた理由を見つけ、もう一度挑戦する
という経験にも価値があります。
まずは記事内の例題と公式過去問を試し、「単語・会話・語順・リスニング」のどこから始めるかを決めましょう。
英検への挑戦を、この先も続く英語学習につなげたい方へ
試験対策だけでは英語を続けにくい子どもには、好きなことを入口に、英語を実際に使う時間を加える方法もあります。
英検で一度つまずいたあと、好きなゲームを通じて英語への自信を取り戻し、再挑戦した親子の体験は、挫折からの復活、母と娘のタッグで歩む、英検3級までの道のりで紹介しています。
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