「英検を持っていると高校受験に有利」とよく聞く一方で、「公立では関係ない」「3級ではみんな持っている」という声もあり、受けさせるべきか迷う保護者は多いのではないでしょうか。
結論から言うと、英検が効くかどうかは「級」「入試の種類」「地域」の組み合わせで決まります。
私立高校の推薦や併願優遇では、3級や準2級で内申点に加点する学校が多くあります。一方で、東京都立高校のように英検を点数にしない公立高校もあります。
この記事では、教育委員会の入学者選抜の資料、私立高校の募集要項、文部科学省の調査をもとに、英検が高校受験で効く場面と効かない場面を整理します。
「意味ない」と言われる理由への答え、いつまでに何級を取ればよいかの逆算、高校に入ったあとの使い道も紹介します。
※この記事は2026年10月15日時点の情報をもとに作成しています。入試での英検の扱いは学校ごと・年度ごとに変わります。受験する年度の募集要項や、教育委員会の資料を必ずご確認ください。
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結論:英検が高校受験で効くのは、3つの条件がそろったとき
英検が高校受験で点数や出願の条件になるかは、次の3つで決まります。
- 級: 3級から対象になる学校が多い一方、準2級や2級からしか対象にしない学校もある
- 入試の種類: 推薦・併願優遇・一般入試・特色選抜で、扱いが違う
- 地域と学校: 公立は都道府県ごと、さらに学校ごとに違う。私立は学校ごとに違う
そのため「英検は高校受験で必ず有利」とも「意味がない」とも言えません。確かめるべきなのは、志望校が英検をどう使っているかです。
ここからは、英検の使われ方を3つの型に分け、実際の学校の例とあわせて見ていきます。
英検が高校入試で使われる3つの型
英検の使われ方は、大きく次の3つに分かれます。

1. 内申点に加点する
推薦や併願優遇の出願基準(内申点の合計など)に、英検の級に応じて点数を足す方式です。首都圏の私立高校に多い形で、「3級で+1、準2級以上で+2」が典型です。
たとえば2027年度入試の募集要項では、次のように定められています。
- 東京立正高校(東京): 推薦・併願優遇で、9教科の内申点の合計に3級は1、準2級以上は2を加える。漢検・数検と同じ枠で、上限は3
- 相模女子大学高等部(神奈川): 9教科の内申点に2級以上は3、準2級(準2級プラスを含む)は2、3級は1を加える。部活動の実績などと合わせて最大3
1点の差でも、出願できるかどうかが変わるのがこの方式の特徴です。たとえば併願優遇の基準が9教科で35のとき、内申点が34の生徒は基準に届きませんが、3級で1を足せば届きます。
ただし、英検は漢検・数検や部活動の実績と同じ枠で扱われ、上限がある学校がほとんどです。英検だけをいくつも積み上げられるわけではありません。
2. 英語の点数に換算する
英検の級を入試の英語の点数に読み替え、当日の英語の点数と比べて高い方を採用する方式です。関西・中部の私立高校と、大阪府の公立高校で使われています。

当日の試験で失敗しても、級に応じた点数が保証される「保険」として働きます。一方、当日に換算点より高い点を取れる生徒には差が出ません。英語の試験そのものは受ける必要があります。
大阪府の読み替え率は、2028年春の入試(令和10年度選抜)から、2級が70%、準1級・1級が90%に下がります。 2026年度に中学2年生の子どもから対象になります。
また、千葉明徳高校(千葉)の2027年度入試(全コース・全試験区分)のように、内申点の優遇とは別に、入試の得点に直接加点する学校もあります(3級10点、準2級20点、準2級プラス25点、2級30点)。
3. 出願の条件にする
特定のコースや選抜枠で、英検の級を出願の条件にする方式です。
- 茨城県立太田第一高校: 特色選抜(文化)で、CEFR A1相当以上の英語の資格が出願に必須。A1は英検3級に相当します
- 東京都立飛鳥高校・千早高校: 文化・スポーツ等特別推薦(英語)の基準に、それぞれ「英検2級以上相当」「英検準2級と同等以上」を挙げている
この方式は、特色選抜や国際系のコースなど一部の枠に限られます。対象になる生徒は多くありませんが、その枠を目指すなら英検は必須です。
何級から効く?級ごとの役割
英検協会の活用校検索に登録されている私立高校のうち、高校入試で英検を使っているのは164校です(2026年度入試の情報)。この164校について、優遇を受けられる最も低い級を編集部で数えると、3級からが105校、準2級からが44校、2級からが5校でした(最も低い級を判別できなかった学校などを除く)。
登録は学校の任意のため、実際に英検を使っている学校はこれより多いと考えられます。
一方、文部科学省の令和7年度「英語教育実施状況調査」によると、公立中学校の3年生のうち、実際に英検などで3級相当以上(CEFR A1以上)を取得している生徒は32.6%、準2級相当以上(A2以上)を取得している生徒は約11% です(準2級の割合は、調査の人数から編集部で計算)。
この2つの数字から、級ごとの役割は次のように整理できます。

3級:持っていないと損をする級
3級は、優遇の対象になる学校が最も多い級です。英検協会は3級の目安を「中学卒業程度」としており、中学で学ぶ範囲で届く級でもあります。
ただし、中3で3級相当以上を取得している生徒は約3人に1人です。3級は「差をつける級」ではなく、「持っていないと、加点を受けられる場面で損をする級」 と考えるのが現実的です。
なお、4級・5級を高校受験の優遇の対象にしている学校はほとんどありません。4級・5級は、3級へ進むための段階として考えましょう。
準2級:差がつく級
準2級を取得している中3は約11%で、ほぼ10人に1人です。首都圏の内申加点では3級より1点多く加点されることが多く、関西・中部の得点換算も準2級から対象になる学校がほとんどです。
高校受験で「英検を持っていて有利だった」と言えるのは、多くの場合この準2級からです。
準2級プラスは、2025年度に始まった新しい級です。2027年度入試の募集要項では、準2級と同じ扱いにする学校と、準2級と2級の中間の点数を設ける学校(中京大中京80点、千葉明徳25点)があります。準2級プラスだけを特別に優遇する学校は、現時点ではほとんどありません。
2級:公立でも点数になる級
2級は、大阪府の公立高校で英語の点数として読み替えられる最も低い級です。私立でも最も高い加点を受けられます。2級相当以上(B1以上)を取得している中3は約2.5%(同じ調査の人数から編集部で計算)で、持っていればはっきり差がつく級です。
各級の試験内容や対策は、級ごとの解説記事で紹介しています。
- 3級が中学生の何年生で受けられるか、学年別に知りたい方は英検3級の学年別の目安を解説した記事
- 準2級の試験内容と面接の流れを知りたい方は英検準2級のレベル・試験内容の解説
- 準2級に合格して、準2級プラスと2級のどちらへ進むか迷っている方は準2級プラスを受けるべきかの判断チェック
公立高校では、都道府県によって扱いが大きく違う
公立高校入試に、全国共通の英検の制度はありません。主な都道府県の入学者選抜の資料を確認すると、扱いは次のように分かれます。
- 英語の点数に読み替える: 大阪府(2級以上)
- 特色選抜や特別推薦の出願条件にする: 茨城県の一部の高校、東京都立の一部の高校
- 点数にはしない: 東京都、千葉県、神奈川県、愛知県など、多くの都道府県。埼玉県も2027年春の入試からここに加わる

東京都の入学者選抜実施要綱には、推薦選抜で提出する自己PRカードについて「点数化しない」と明記されています。英検は調査書の「諸活動の記録」に書くことはできますが、一般入試の総合得点にも推薦の点数にも入りません。
都立高校を第一志望にしている場合、英検は直接の点数にはなりません。 ただし、併願する私立高校の優遇に使える場合があります。
埼玉県は2027年春の入試から、英検を点数にしなくなる
埼玉県では、2026年春の入試まで、一部の県立高校が調査書の「その他の項目」で英検を加点していました。たとえば県立上尾高校と岩槻高校は3級以上、県立浦和高校は2級以上が対象でした。
2027年春の入試(令和9年度入学者選抜)から、この仕組みはなくなります。 埼玉県教育委員会の資料によると、調査書に記載されるのは「各教科の学習の記録」(9教科5段階の評定)と「総合的な学習の時間の記録」だけになります。

英検の取得までの取り組みは、受検生が自分の言葉で書く「自己評価資料」に書くことができます。ただし、県の面接実施要領は「自己評価資料は面接における参考とし、得点の算出に用いないこと」としており、面接でも「資格等を評価するのではなく、取組の過程や意欲等について評価をすること」と定めています。
今の中学3年生から、埼玉県立高校の入試で英検は点数になりません。 英検に取り組んだ過程を面接で話す材料にはなります。
インターネット上には、2026年春までの加点の例を載せたままの記事もあります。埼玉県の公立高校を受ける場合は、受験する年度の資料かどうかを確かめてください。
お住まいの都道府県の扱いは、教育委員会のサイトにある「入学者選抜実施要項」や「各高等学校の選抜基準」で確認できます。
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eスポーツ英会話 eスピ!公式サイト「英検は高校受験に意味ない」と言われる5つの理由と答え
「英検は高校受験に意味ない」という声には、それぞれ理由があります。理由ごとに、当てはまる場合と当てはまらない場合を整理します。

理由1:公立高校では点数にならない
多くの都道府県で当てはまります。 東京都、千葉県、神奈川県などでは、英検は公立高校入試の点数になりません。
ただし、大阪府の公立高校や、茨城県の一部の高校の特色選抜などでは使われています。また、公立が第一志望でも、併願する私立高校の推薦や併願優遇に英検を使えることがあります。
理由2:加点が1点や2点しかない
加点が小さいのは事実です。 ただし、内申点への加点は「合計点を少し上げる」ためのものではなく、推薦や併願優遇の基準に届くかどうかを決めるものです。基準まであと1点足りない生徒にとっては、1点で出願できる学校が変わります。
理由3:3級はみんな持っている
実際に3級相当以上を取得している中3は32.6%で、「みんな」ではありません。 ただし、3級で差がつきにくいのは確かです。差をつけたいなら準2級(取得は約11%)を目指しましょう。
理由4:英検の勉強と受験勉強は別物
範囲はかなり重なります。 3級は「中学卒業程度」とされており、文法や単語は中学の学習範囲です。英検にはリスニングとライティング(英作文)があります。公立高校入試の英語にも、東京都や大阪府のようにリスニングがあり、英作文を出す都道府県も多くあります。
違いが大きいのは二次試験の面接です。ただし、話す力は英検だけで求められるわけではありません。たとえば東京都立高校の一般入試では、中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)の結果が総合得点に含まれます。
理由5:時間とお金がかかる
検定料と試験の日程の負担はあります。 特に中3の秋以降は、受験勉強の時間を圧迫します。この負担を小さくするには、後で紹介する逆算表のように、中1・中2のうちに取っておくのが効果的です。
英検が効かないのはこんな場合
次の条件にすべて当てはまる場合は、英検に時間を使うより、内申点と入試対策を優先する方がよいでしょう。
- 第一志望の公立高校がある都道府県で、英検が点数にならない
- 併願する私立高校も、英検を優遇に使っていない
- 推薦や併願優遇の基準を、内申点だけですでに満たしている
- 中3の秋以降で、次の英検の結果が出願に間に合わない
一つでも当てはまらないなら、英検が役に立つ可能性があります。
いつまでに何級を取ればいい?学年別の逆算
出願に使うなら、証明書の形式と届く日を確かめる
英検を出願に使うときは、合格したことを証明する書類を出します。英検協会は「個人成績表は公式の証明書ではないため、出願書類として認められない場合が多い」と案内しています。
英検の合格証明書には、紙とデジタルの2種類があります。
- デジタル合格証明書: ウェブで合否を見た当日から確認・提出できる。紙の証明書と同じ公式な証明として扱われる
- 紙の合格証明書: 合格者には1通が無料で届く。追加で申し込むと届くまで1週間〜10営業日ほどかかり、11月〜1月は申し込みが集中してさらに時間がかかる

求める形式は学校によって違います。中京大学附属中京高校のようにネット出願の際に英検デジタル証明書を提出する学校もあれば、清風高校のように、証明書の写しに「中学校校長が原本と相違ないことを証明したもの」を求める学校もあります。志望校がどの形式を求めているかを募集要項で確かめ、その証明書が出願に間に合う回を選びましょう。
学年別の目安

推薦や併願優遇に使うなら、中3の第2回(10月上旬の一次試験)が実質的な最後の回です。2026年度の第3回は、一次試験が2027年1月24日です。さらに、20歳以下の受験者は二次試験がB日程(2027年3月7日)に割り当てられるため、中学生が最終的な合否を知るのは2027年3月16日になります。高校入試にはほぼ間に合いません。
不合格だったときにもう1回挑戦できるよう、中2のうちに3級、中3の第1回で準2級に挑戦し、第2回を予備に残しておくと安心です。中1のうちは4級〜3級で、3級の範囲(中学卒業程度)を先取りしておきましょう。
英検S-CBT(コンピューターで受ける方式)は、原則として毎週土日に実施されており、同じ検定回の中で同じ級を3回まで受けられます。従来型の日程が合わないときや、不合格からすぐ再挑戦したいときの選択肢になります。詳しくは英検S-CBTと従来型の違いを解説した記事をご覧ください。
いつから英検を始めるかを小学生のうちから考えたい方は、英検を始める時期の目安と、入試で使えるまでの道すじをまとめた記事も参考にしてください。
高校に入ったあとも、英検は使える
中学で取った英検は、高校受験で終わりではありません。
旺文社教育情報センターの集計によると、2026年の大学入試で英語の外部検定を利用した大学は494校で、全体の65%にのぼります。一般選抜で外部検定を利用した受験生の93.1%が英検を使っていました。一般選抜で求められる最も低い級は、2級程度(39.3%)と準2級程度(39.0%)が中心です。

中学のうちに準2級まで取っておけば、高校では2級・準1級を目指すところから始められます。 また、英検準2級以上を持っていると、高等学校卒業程度認定試験の英語が免除されます。
ただし、大学入試では「何年何月以降に受験したもの」のように、受験した時期に条件を付けている大学があり、中学で取った級をそのまま使えるとは限りません。大学入試に向けては、高校で改めて受験することになります。
英検の面接と、高校入試の「話す力」はつながっている
3級以上の英検には、一次試験に合格したあとに二次試験(面接)があります。面接委員と1対1で、英文の音読や質問への受け答えを行います。一次試験の点数がどれだけ良くても、面接で話せなければ合格できません。
この「話す力」は、英検だけで求められるわけではありません。先に紹介したように、東京都立高校の一般入試ではスピーキングテスト(ESAT-J)の結果が総合得点に含まれます。

ところが、話す力は一人で問題集を解いていても身につきにくい力です。eスポーツ英会話 eスピ!の受講生で現在中学1年生の生徒も、英語が得意なのに準2級の二次試験で言葉が出ず、一度不合格になりました(英検準2級スピーキング満点!1度の不合格を乗り越えた中1男子の「生きた英語」と大きな夢)。
また、中学3年生で「高校受験に有利になるから」と英検3級に挑戦し、eスピ!の二次面接対策レッスンでコーチを試験官役にして練習した生徒がいます。面接の練習をした生徒の話は、英語が苦手でも英検3級合格!eスポーツ英会話「二次面接対策レッスン」の成果と原動力の秘密で紹介しています。
まとめ:志望校の扱いを確かめてから、受ける級と時期を決めよう
- 英検が高校受験で効くかは、級・入試の種類・地域の組み合わせで決まる
- 私立高校では、3級で+1、準2級以上で+2のように内申点へ加点する学校が多い。関西・中部では準2級から英語の点数に換算する学校がある
- 公立高校で点数にするのは、大阪府(2級以上)などに限られる。東京都は点数にせず、埼玉県も2027年春の入試から点数にしなくなる
- 3級は「持っていないと損をする級」、準2級は「差がつく級」、2級は「公立でも点数になる級」
- 推薦・併願優遇に使うなら、中3の第2回が実質的な最後の回。中2までに3級を取っておくと安心
志望校の英検の扱いは、英検協会の入試活用校の検索で調べられます(私立中学・私立高校が対象で、公立高校は含まれません)。公立高校は、都道府県の教育委員会の入学者選抜の資料で確認してください。
英検の面接が不安なら、eスピ!で話す練習を
英検の二次試験は、知っている英語を口に出して伝えられるかが問われます。eスピ!は、ゲームの世界で学ぶオンライン英会話スクールで、中学1〜3年生向けのコースもあります。普段のレッスンで英語を話すことに慣れられるほか、英検の二次試験(面接)の対策も受けられます。
2026年10月時点では応募が多いため、新規募集の案内は事前登録で受け付けています。コースの内容や対象は、eスピ!の公式サイトでご確認ください。




